この記事でわかること!
この記事では運用を始めるにあたり必ず触れるであろう【単利】と【複利】の違いについて
それぞれの計算式や、最終的にどの程度の金額差が出るのかを解説しています!
後悔しない為にも最初の内に確りとそれぞれの違いについて理解しておくようにしましょう!
利息とは
利息とは金銭の貸し借りに発生する対価の事で、一般的に金額や期間に比例して一定の割合で支払われる金銭の事を言います。
厳密には以下の様に区分されることが多いです。
借主に支払う金銭:【利子】
借主から受け取る金銭:【利息】
銀行ローンを利用した際に払うのは利子
預金通帳に振り込まれるのは利息ですね。
利息の種類
ローンを利用した時に支払う利息ですがこれには大きく分けて二つの種類が存在します。
・単利
・複利
ローン利用時などにも耳にすることがあるかもしれませんが、一般的には投資による運用を行う際に耳にすることが多くなるかと思います。
単利とは?
単利とは元本に対してのみ利息が発生します。
そのため常に元本に一定の割合をかけた金額が利息となります。
元本×金利 = 利息
常に元本に応じた金利が発生しますので、以下の例の様に発生する利息は常に一定金額となります。
1,000,000円借入 金利1%の場合
①利息発生 1,000,000円×1% = 10,000円
合計運用利益 10,000円
②利息発生 1,000,000円×1% = 10,000円
合計運用利益 20,000円(10,000円2回)
利息の発生時に毎回10,000円の利息が発生する為、常に一定額の利益を手にすることが出来ますが、10,000円以上の利益を手に入れる事はできません。
このような単利の運用商品は以下のような物が挙げられます。
国債
社債
投資信託(分配金毎月受取型)
定期預金(利息受取型)
複利とは?
複利とは一定期間後に発生した利息を元金に加え、次回以降の利息はその元利金(元金+前回までの利息)に対し発生するものとなります。
利息に対しても利息が発生すると考えると解りやすいでしょう。
単利とは異なり、発生した利息も元本に追加されますので、以下の例の様に長期的に運用すればどんどん利息が大きくなることがポイントです。
1,000,000円借入 金利1%の場合
①利息発生 1,000,000円×1% = 10,000円
合計運用利益 10,000円
②利息発生 1,010,000円×1% = 10,100円
合計運用利益 20,100円(10,000円+10,100円)
③利息発生 1,020,100円×1% = 10,201円
合計運用利益 30,301円(10,000円+10,100円+10,201円)
利息が発生するたびに元本が増加しますので、次回以降の利息も増加していきます。
雪だるま方式に増えていくと表現されることもあります。
このような単利の運用商品は以下のような物が挙げられます。
投資信託(分配金再投資型)
定期預金(利息合算型)
それぞれの運用シミュレーション
運用期間が長期になればなるほど複利の方が単利よりも多くの利息を受け取れることはご理解いただけらと思います。
具体的にどの程度の利益差があるのかを比較してみましょう!
100,000円、金利1%、単利の場合
運用年数 | 元本 | 利息 | 利息合計額 |
1年目 | 1,000,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
2年目 | 1,000,000円 | 10,000円 | 20,000円 |
3年目 | 1,000,000円 | 10,000円 | 30,000円 |
4年目 | 1,000,000円 | 10,000円 | 40,000円 |
5年目 | 1,000,000円 | 10,000円 | 50,000円 |
単利で運用した場合は5年で50,000円の利益を出せました。
100,000円、金利1%、複利の場合
運用年数 | 元本 | 利息 | 利息合計額 |
1年目 | 1,000,000円 | 10,000円 | 10,000円 |
2年目 | 1,010,000円 | 10,100円 | 20,100円 |
3年目 | 1,020,100円 | 10,201円 | 30,301円 |
4年目 | 1,030,301円 | 103,03円 | 40,604円 |
5年目 | 1,040,604円 | 10,406円 | 51,010円 |
複利で運用した場合は5年で51,010円の利益を出せました。
単利と複利の差額
単利と複利での運用では以下の差額が発生しました!
単利 | 受取利息の合計 | 50,000円 |
複利 | 受取利息の合計 | 51,010円 |
複利運用により差額1,010円を多く手に入れる事が出来ました。
因みに複利計算は少し面倒な計算となるため「72の法則」を覚えておくと便利ですよ!
72の法則
72を年利で割る事で、複利で運用した場合に何年で元本が2倍に達するかを計算することが出来る法則。
例) 年利1%で元本を2倍にするには ⇒ 72÷1 = 72 ⇒ 72年
年利5%で元本を2倍にするには ⇒ 72÷5 = 14.4 ⇒ 14年3か月程度
まとめ
単利と複利の違い、計算式は理解できたでしょうか?
金融商品の利息を計算する為には単利と複利の違いについて確りと理解しておくことがとても重要です。
金利が同じであれば単利よりも複利で運用するほうが最終的な資産を大きくすることが可能です。
今一度重要なポイントをまとめておきますので、間違いなく頭に入れておくようにしましょう!
① 単利 : 元本にのみ利息が発生する
元本×金利=単利の利息
② 複利 : 元本と利息を併せた元利金に利息が発生する。
元利金(元本+受取利息)×金利=複利の利息
③ 長期に運用する場合は複利での運用が好ましい
運用はあくまで個人責任ですので、必ずしも複利にしろ!とは言えませんが、
最低でも単利と複利の違いは把握したうえで選択できるようにしておきましょう!