クレジットカードを利用される方は当然ご存じでしょうが、クレジットカードには大きく分けて【一括払い】【分割払い】【リボ払い】と3種類の支払方法があります。
この記事ではその中でも勘違いしやすい【分割払い】と【リボ払い】の違いについてわかりやすく解説しています。
違いを確りと理解して利用している人も、よくわからずに利用してしまっている人も、理解を深めるためにも是非最後までご覧になってください。
クレジットカードの支払方法の違いについてはこちらでも解説していますので、お時間があれば確認してみてください!
復習 分割払いとは?
まず、分割払いについて復習です。
分割払いとは読んで字のごとく【代金を分割して支払う方法】となります。
例えば10万円の商品を10回払いで購入した時は以下のようになります。
毎月1万円の返済となりますが、実際の利用時にはこれに手数料が上乗せされますので、実際の支払いは1万円+手数料となります。
10回の支払いを終えれば完済となり、支払が完了します。
分割払いの特徴としては【商品ごとに任意の回数で支払うことが出来る】という点が挙げられます。
復習 リボ払いとは?
次にリボ払いです。
リボ払いの特徴は【毎月の支払額を設定し、支払を行う事が出来る】という点です。
こちらも10万円の商品を毎月1万円のリボ払いで支払ったケースで考えてみます。
この場合ですと10万円の10回払い(1万円/月)と大差がありません。
これは毎月1万円という設定額が、分割払いの支払額と同じだからこそ起こる現象となります。
分割払いとリボ払いに違いはないのか?
では分割払いとリボ払いに違いのはないのか?という疑問が生まれますが、それは違うと断言できます。
画像の様な衆議院と参議院くらい違います。
その理由はそれぞれの支払方法の特徴にあります。
分割払いとリボ払いの特徴は以下の通りです。
分割払いの特徴:商品ごとに任意の回数を設定して支払することが出来る。
リボ払いの特徴:毎月の支払額を設定し支払いを行うことが出来る。
どちらも似たような印象を受けるかもしれませんが、全く異なる特徴です。
この違いを明確にするために、先ほどの例をもとに解説していきましょう。
① 分割払い中に再度分割払いを利用した場合
分割払い利用中に、再度10万円の買い物を行った場合は以下のようになります。
分割払いとは商品ごとに任意の回数を設定し支払う方法です。
そのため、分割払いを2回利用した際は、毎月1万円の支払額が2重に発生することとなりますので、実際には毎月支払額が2万円となります。
支払いが並行して進むと考えていただくと解りやすいかもしれません。
利用と共に返済がスタートとゴールが明確に決まるのが分割払いの特徴です!
② リボ払い中に再度リボ払いを利用した場合
同様にリボ払い利用中に、再度10万円のリボ払いを行ったケースが以下の通りです。
リボ払いとは毎月の支払額を設定し支払いを行うことが出来る方法です。
そのため、カードの枠内で何度利用したとしても毎月の支払額は1万円から変わることはありません。
しかしながら支払額が一定という事は、利用すれば利用するほど支払ペースが遅れることとなります。
分割払いでは2回利用しても10回目の支払いで完済となっていたのに比べ、リボ払いでは10回目の支払いが完了しても支払いが完了することはありません。
厳密には違いますが、①の支払が終わった後に②の支払いがスタートというように、リレー方式でドンドンつながっていくのがリボ払いです。
③ 分割払いとリボ払いの決定的な違い
①、②で具体的な例を用いて解説したように、それぞれの支払方には決定的に違うものがあります。
それは以下の2点です。
・分割払いは利用時に支払回数を明確に定める点
・リボ払いは毎月の支払額を明確に定める点
分割払いを選択すれば確実に規定の回数で支払いが終了します。
リボ払いを選択すれば毎月の支払金額を定額にすることが出来ます。
どちらが自分の状況にあっているのかを見極める必要がありますね。
どちらの支払方法が優れているのか?
これに関しては明確な回答は存在しません。
なぜならそれぞれの特徴がメリットにもデメリットにもなり得るからです。
分割払いは徒競走
分割払いで購入(スタート)した時に完済日(ゴール)が決まります。
2回目以降利用するたびに、どんどんスタートを始めます。
分割払いの特徴である【商品ごとに任意の回数を設定して支払することが出来る】という点ですが、
支払回数を自分が購入時に設定することが出来るため、完済までのスケジュールが明確となり、カードを使いすぎて支払いが出来ないという事態になることを防ぐことができます。
ですがこちらで解説したように、複数の商品を分割払いで購入した際には、支払が重複してしまう為、計画的な利用を行わなければ、毎月の支払いでいっぱいいっぱいとなってしまう危険性もあります。
リボ払いはリレー
利用するたびにどんどん次の選手が増えていくリレーと考えると解りやすいかも?
利用を止めない限り終わりません・・・
ではリボ払いはどうでしょう?
リボ払いの特徴である【毎月の支払額を設定し支払いを行うことが出来る】という点ですが、
予定外の出費がかさんでしまうような状況でも、月々の支払額を常に一定に保つことが可能であるため、毎月の収支コントロールが容易に行えることが最大のメリットです。
しかしながら、こちらも解説したように、複数のリボ払いが発生してしまった場合、月々の支払額は一定なのにどんどん未払額が増えて行ってしまうので、計画的な利用を行わなければあっという間に借金で首が回らないような状況になってしまう危険性があります。
リボ払いの利用者によくある【思ったより残高が減っていない】というケースは正にこれが理由です。
分割払いとリボ払いは悪なのか?
もちろん、一括払いで商品を購入するのが好ましくはありますが、分割払いとリボ払いが悪なのかというとそんなことはありません。
前項で伝えたように、分割払いにもリボ払いにも優れた点はあります。
分割払いもリボ払いもそれ自体が悪なのではなく、何も知らずに簡単な気持ちで利用するのが悪なのです。
一番重要なのはそれぞれの支払方法の仕組みを確りと理解し、自分に合った支払方法を選択するということです。
まとめ
以上が簡単ではありますが分割払いとリボ払いの違いについての解説です。
最後に重要なポイントをまとめますので、これだけは忘れずに覚えておくようにしましょう!
分割払い
特徴:商品ごとに任意の回数を設定して支払することが出来る。
メリット:完済までのスケジュールが明確で管理が容易
デメリット:支払いが重複すると月々の収支が困難になる可能性がある
リボ払い
特徴:毎月の支払額を設定し支払いを行うことが出来る。
メリット:毎月の支払額が常に一定なので、月々の収支を管理しやすい
デメリット:使いすぎる恐れや支払が完了するペースが遅くなる
どちらも特徴的な機能を持っていますが、一長一短です。
誰でも簡単に持てるクレジットカードですが、安易に分割払いやリボ払いを利用しないようご注意ください!