この記事では住宅ローン事前審査申込書類の書き方とそれぞれの注意点について解説しています。
ほぼ確実に確認しないであろう、契約書の内容も解りやすく解説しますので事前申込の前に一度確認して見て下さい!
実際の契約書を見てみよう!
早速ですがネットで適当に拾ってきたJAの申込書を参考に解説していきます。
これは実際にJAで使用している申込書です。
どこの金融機関でも似たり寄ったりの内容ですので、他の金融機関を利用したい方もご安心下さい。
これが事前申込書類の表面です。
左半分は【借入希望者の情報】
右半分は【住宅ローンの希望条件】【資金計画】【担保(購入住宅)情報】となります。
事前審査において特に重要なのは左半分の【借入希望者の情報】となります。
各項目についての詳細及び対策はこちらを参考にしてみて下さい!
続いてこちらが裏面です。
小難しい文面がびっしりです。
恐らく確りと確認したことは無いでしょう。
事前審査は然程重要な項目は少ないですが、実際の契約書では確り抑えなくてはならない項目も存在しますので、要注意ですよ!
こちらに関しては別記事で解りやすく解説します。
申込書類の詳細解説(ローン種類/金利)
では実際に詳細を確認していきましょう。
①~④に分けて解説していきます。
まずは①の解説です。
図が小さくて解りづらいので各項目を拡大して解説していきます。
先ずは【ローン種類】です。
1~2は購入する物件が新築、中古、借換なのかによって条件も変わりますのでご注意下さい。
4~5はレアケースですので今回は省きます。
(3が存在しないのは誤植でしょうか・・・?)
【お申込区分】に付いては上記とほぼ同じ内容ですね。
5と6は住宅のリフォームの場合に選択する項目です。
続いて右上の金利です。
変動金利か固定金利のどちらを希望するのかを選択します。
実際に契約する時までは変更可能ですので取りあえず直感で選んでしまっても問題ありません。
金利についてはこちらも確認して見て下さい!
右下の【お申込理由】と【購入理由】はただのアンケート項目ですので、軽い気持ちで記入して頂いて問題ありません。
本項目に関しては裏を読む必要はありません。
必要事項を記入して次に進んで下さい!
申込書類の詳細解説(顧客情報/年収)
ココが審査でも一番重要な項目です。
【個人情報】に関しては当然ながらご自分の情報を正確に記入する必要がありますので、記入漏れやミスの無いよう気をつけて記入して下さい。
プロのアドバイス!!
【JAとの取引状況】という項目は要チェックです!
ここにある項目の量によって以下の違いが発生する可能性があります。
① 各種手数料の免除
② 特別金利の提示
どこの金融機関も取引の厚い顧客を優遇します。
住宅ローンの申込と同時に取引を開始する場合でも有効な場合が多いので、
変更する場合のメリットについては窓口担当者と事前に確認しておくと良いでしょう!
恐らく殆どの方が、この項目の重要性をご理解頂けるかと思います。
各項目で見られるのは大まかに以下の点です。
年間返済額 ⇒ 既存借入返済がどの程度存在しているのか
年収 ⇒ 収入がどの程度あるのか
資産 ⇒ 金融資産の保有状況の確認
プロのアドバイス!!
年間返済額と年収があれば返済比率を算出することが可能です。
審査のボーダーは概ね返済比率35%以下ですので、この時点でそれを越える場合ローンの利用はかなり厳しくなります。
先ずは自分で返済比率を算出してみて下さい!
返済比率(%)=年間返済額÷年収×100
年収と年間返済額は、審査に重要とされる【返済比率】を算出する為に必要な数値ですので、重要度はかなり高い項目となります。
返済比率等はこちらをご確認下さい。
申込書類の詳細解説(職業/金融機関取引)
【ご職業】に関しては特に難しいことはありません。
自社のホームページを確認し、正確に入力することを心がけて下さい。
この項目での重要点は【勤続年数】です。
住宅ローンには勤続年数の縛りがある物が多いので、勤続年数が不足している場合はこの時点で審査に引っかかってしまうので注意が必要です。
プロのアドバイス!!
たまに【上場企業】や【大企業】だと審査に通過しやすいのか?
といった質問を受けますが、ほぼ関係無いと考えて良いです。
今にも倒産しそうな企業や、個人事業主と比較すれば通過しやすいと言えるかもしれませんが、
一般的な中小企業と比較するとそれ程審査に影響はありません。
この項目は顧客の資産状況を把握する為に記入を求める部分となります。
各項目での確認点は以下の通りです。
①取引金融機関 ⇒ どこの金融機関の取引が厚いのか
②預貯金 ⇒ 現預金(流動資産)をどの程度保有しているのか
③借入種類 ⇒ どの程度債務を保有しているのか
④当初借入額 ⇒ どの程度借り入れしたのか
⑤現在お借入残高 ⇒ 現在の債務残高の確認
⑥借入時期 ⇒ いつ借入を行ったのか
⑦借入年数 ⇒ 何年後に完済するのか
⑧年間返済額 ⇒ 年収の内返済に充てる金額の確認
プロのアドバイス!!
この項目では以下の点を確認しています。
① 申し込んだ金融機関が一番取引の厚い金融機関か?
⇒ 取引が無いのに申込があった=他で落ちた?と疑われる可能性が高い!?
② 返済比率は許容範囲内(概ね35%以下)か?
⇒ ⑦を元に返済比率が算出可能です。最低限のボーダーですのでクリア必須!
③ 延滞などの事故は起こしていないか?
⇒ 信用情報照会や聞取りを行わなくとも③~⑦で延滞の事実は確実に把握できます。
申込書類の詳細解説(申込内容/資金計画)
こちらは希望する住宅ローンの内容と考える項目となります。
金利に関しては金融機関が設定しているので自分でどうこうできる物ではありません。
従って以下が本項目の重要点となります。
①申込金額
②毎月返済額
③ボーナス併用の有無
④返済方法
⑤借入期間
⑥借入希望日
プロのアドバイス!!
③のボーナス併用には要注意!!!
ボーナスは将来に約束された収入では無いので、いつ0円になるかは解りません。
現に最近でも大手航空会社でもコロナの影響で0円となったケースがありますね。
ボーナス併用することで毎月返済額をぐっと下げることが出来るので、利用を検討する方は数多く居ますが、ボーナス併用をしなければ毎月返済額が厳しいのであればそもそも身の丈に合っていないローンと言わざるを得ません。
耳が痛いかもしれませんが今一度計画の見直しをオススメ致します!!
今回住宅ローンを利用するに辺り、どのような資金計画をたてているのか?を確認する為の項目です。
本借入金=住宅ローン借入金となります。
借入金=必要資金となっても特に問題はありませんので、自己資金が乏しい方は見栄を張らずに正直に記入しましょう。
プロのアドバイス!!
個人的な意見ではありますが、住宅控除を利用可能な方は全額借入がオススメです!!!!
現在は超低金利ですので、金利が0.7%以下の住宅ローンはかなり多く存在します。
住宅控除は借入残高の0.7%ですので、金利が0.7%いかであれば実質儲かると言えるのでは無いでしょうか?
住宅ローンを利用して購入する住居がどの程度の価値を有しているのかを把握する為の項目です。
事前審査の時点ではそれ程詳細な情報を求めないケースが多いようです。
本審査の際にはかなり詳細な情報が必要ですので、事前審査通過の前後で不動産会社等に問い合わせるとその後の流れがスムーズに行くかと思われます。
まとめ
以上が住宅ローン事前審査申込書の記入法と注意点です。
当然ですが各項目毎に抑えておくべきポイントが存在します。
以下にざっくりとまとめますので再確認にご利用下さい。
事前申込書類の注意点
・ 虚偽の記入は御法度。正しく確実に記入しましょう
・ 年収と年間返済額を元に返済比率を算出しましょう(35%以下厳守)
・ 勤続年数の縛り(勤続年数●年以上)の有無は事前に確認しておきましょう
・ 大企業や上場は関係ない! 重要なのはあなたの信用情報!!
・ 住宅ローンは特別な理由が無い限り取引の厚い金融機関を利用しよう
・ 全額借入でも問題なし! 低い金利で資金調達できるのは住宅ローンだけ!!