小難しい契約書を簡単解説! 金消契約書(住宅ローン①)

スポンサーリンク
ブログランキング

住宅ローン
スポンサーリンク

金消契約書とは?

今回は金消契約書に関してわかりやすく解説していきます。

金消契約書とは正式名称を【金銭消費貸借契約証書】と言い、おおむね以下のような書類を指します。

こちらはネットから拾ってきた【横浜信用金庫】さんの

住宅ローン契約書です。

こちらを少し拡大してみてみると・・・

住宅ローン契約書(金銭消費貸借契約証書)

と記載されていますね。

つまり金銭消費貸借契約証書=ローン契約書のことです。

金融機関ではローン契約のことを金消と呼称することが多いので、

手続きの際に金消という単語が出てきたらローン契約書の事だと考えて大丈夫です。

ローン契約書=金消ということはご理解いただけたと思います。

つまり、この金消の中に今回皆さんが利用するローンのすべてが詰まっているわけです。

これをすべて理解すればローンで困ることはありません。

契約する際には以下のページの隅々までしっかりと確認しておきましょうね!

・・・

わかります。見たくもないでしょう?

お任せください、要点ごとにしっかり解説しましょう!

最後までしっかり見て行ってくださいね!

項目分け

契約書3枚を以下のブロックに分け解説していきます。

自分に必要な部分を見極め、ご活用していただければ幸いです。

かなり長くなるので本記事では1枚目に重点を置いて解説します!

① 契約書 署名部分

①は主に債務者や連帯保証人などの情報を記載する箇所となります。

更に以下の区分けを行い個別に解説いたします。

Aに関しては金融機関が使用する部分ですので、特段記入する部分はありません。

余談ですが右上にあるCIF(シフ)というのは金融機関が顧客ごとに振っている仕分け番号です。

顧客一人につき一つのCIFが設定されており、すべての金融機関取引(預金、ローン、運用など)を一元管理しています。

これにより金融機関は顧客の取引の厚さをすぐに確認することが可能です。

Bは契約に必要な印紙です。

印紙税額は以下のように借入金額によって決まっていますので、各自借入額に応じて郵便局などで購入する必要があります。

今回のような金消契約ですと【3消費貸借に関する契約書】が該当します。

多くのケースで【1,000万円~5,000万円以下⇒1万円】が該当するでしょう。

Cは債務者の情報を記入する箇所です。

債務者=借主となります。

単独債務(借主1名)であれば1名の署名。

連帯債務(借主2名)であれば2名の署名が必要となります。

連帯債務者になれるのは主に配偶者、親族などです。

連帯保証人も主に配偶者や親族となります。

連帯債務とは【債務者と連帯して債務を負うもの】

つまりは2名の連名で借入する借金ということです。

住宅の持ち分によって債務の割合を分けるケースが一般的ですが、住宅ローンの場合は夫婦で50%50%とするケースが多いです。

注意点としては以下があげられます。

①住宅ローンの金額によって住宅控除のメリットが増減する。

②団信保険で弁済(借入金がチャラになる)できるのは持ち分のみ

連帯保証人とは【債務者に連帯して責任を負う保証人です】

文字通り債務者と同等の責任を負うことになりますので注意が必要です。

特に注意が必要なのは抗弁権が無い

簡単に言えば【金融機関へ債務者に請求するよう要求する権利】がないという点です。

債務者が延滞した場合、理由に関係なく請求されたら支払わなければなりません。

ドラマなどで見る友人の保証人になってしまったせいで借金を負ってしまったというのはこのケースです。

連帯債務は当然ですが、連帯保証人も内容をしっかり把握しなければ、気づかずに面倒ごとに巻き込まれる事も起こりえますので十分注意してくださいね!

詳しくはこちらの記事も確認してみてください。

② 借入要綱(借入条件)

こちらは実際に利用する住宅ローンの内容について記載されている部分です。

以下3つに分割して解説します。

Aは一番基本的な借入内容を明記した部分です。

1.借入金額 ⇒ ローンを申し込んだ金額

2.内訳(毎月返済の部分) ⇒ 毎月支払額分

3.内訳(半年ごとの増額返済部分) ⇒ ボーナス時の支払増額分

4.資金使途 ⇒ ローンの使い道(住宅ローン=居住物件購入、自動車ローン=車の購入など)

5.利率 ⇒ 今回借入するローンの金利となり、毎月残債にこの金利をかけたものが支払利息となります。

6.最終返済日 ⇒ ローンの完済日となります

以下が本項目の注意点です

1.ボーナス併用を利用した場合、ボーナス月の支払額は【2.毎月支払額+3.ボーナス増額分】

2.資金使途に合致しない場合、ローンの規約違反となり全額返済が必要

3.毎月の利息は【前月末残高×金利(年利)÷12】で計算

特に1.ボーナス月の支払額を3.ボーナス増額分だけだと勘違いするケースが多いので注意が必要です。

2に関しては住宅ローンを利用しているにもかかわらず、引っ越しなどで居住していないときに他人に貸し出す事も違反となります。

知らずに行っていたり、そもそも違反だと知らないケースが混在しますが基本的に違法です。

全額返済を迫られた場合、拒否することはできないので要注意です!!

Bはローンの返済方法に関しての記載箇所です。

1.元利金返済額 ⇒ 毎月返済額ボーナス月の増額分を記載しています。

2.第一回返済日 ⇒ ローン返済の開始日です。一般的には借入翌月が指定される事が多いです。

3.2回以降返済日 ⇒ 毎月のローン返済日です。任意の日を設定することが可能で、ボーナス月も同時に設定します。

中間の文面は後述しますので一番下の口座情報に飛びます。

4.返済預金用口座 ⇒ 借入先金融機関で開設している口座が引落(返済用)口座となります。借主の名義以外は使用できません。

注意点ですが

①毎月返済日を設定する際には、返済日が休日の場合の取り扱いについて確認しておきましょう。

金融機関によって、翌営業日に処理【返済日(土曜)⇒処理日(月曜)】するか、前営業日に処理【返済日(土曜)⇒処理日(金曜)】するかが異なります。

ボーナス月が返済期間内で変更となる(ボーナス6月.12月⇒1月.7月)場合は金融機関に相談すれば契約内容の変更が可能なことがあります。

万が一延滞すると後々面倒なことになりますので、そのような場合は真っ先に金融機関に相談しましょう!

真ん中の文章ですが長いので、要約致します

① ⇒ ローンの返済を元利均等(元金と利息を合わせた金額を常に一定にして支払う方法)で行うということ。

・利息は毎月返済日に前月の分を支払(6月返済時は5月分の金利を支払い)となります。

・金利計算は【前月末残高×金利(年利)÷12】で計算

・ボーナス分の金利は【ボーナス分残高×金利(年利)÷2】で計算

・第1回返済の利息だけは計算式が異なるので、返済額が多少前後する事があります

・据え置き期間を設けた場合は、据え置き期間は利息のみの返済です

・最終支払額は利息計算の端数処理で若干上下する可能性があります。

③ ボーナス返済日には毎月返済額+ボーナス月増額分を合わせた金額を返済することとなります

③のボーナス払いの注意点はAでも解説した通りです。

①の支払方法については以下も参考にしてみてください。

Cの解説はこちらです。

1.損害金 ⇒ 延滞をしてしまった場合は【元金×14%÷延滞日数】の損害金を請求します

2(1).手数料 ⇒ ローンに関わる手数料を請求された場合、遅滞なく支払うこと。

2(2).手数料 ⇒ 後述する規約により繰り上げ返済時には所定の手数料が発生します。

3.団体信用生命保険 ⇒ 以下の団体信用生命保険を担保とします。

4.保証 ⇒ 保証会社の有無

本項目の注意点は

①延滞を行った場合、信用情報に傷がつき更に損害金も発生するので厳禁です。返済が困難な場合は早めに金融機関に相談することで対応可能な場合もあります!

②繰り上げ返済時の手数料は金融機関によって無料なケースもあります。場合によっては金融機関発行のクレジットカード作成などの条件が付く場合もあります。事前にしっかりと確認しておきましょう。

まとめ

最後に特に重要な部分を簡単におさらいしましょう。

金消(ローン契約書)の注意点

① 連帯債務連帯保証について確りと理解したうえで契約しましょう!

② 連帯債務の場合は債務割合に要注意(住宅控除、団信保証に影響大!)

③ ボーナスは将来的に約束されていません! 安易なボーナス併用は厳禁!

④ ボーナス併用月の返済額は毎月返済額+ボーナス月増額分の合算!

⑤ 住宅ローン利用中の引っ越しは要注意(居住しない、他人に貸し出す ⇒ 全額返済!

⑥ 毎月の返済日前には必ず口座を確認! 延滞すると事故情報+延滞金が発生します!

本記事では金消の基本的な内容を重点的に解説しました。

ここに記載されている内容であれば、契約時に説明されることが殆どかとは思いますが、知っておいて損はないかと思われます。

次回以降は皆さんが絶対に読むべきですが、絶対に読みたくないであろう箇所を出来るだけ簡単に解説していきますので楽しみにしていてください!

タイトルとURLをコピーしました