この記事ではローンを利用する時に出てくる一部繰上返済について解説しています。
一部繰上返済はメリットデメリットがありますので、確りと理解を深めていきましょう。
ゆっくり勉強していってね
不明点はここで解決!
一部繰上返済とは
一部繰り上げ返済とは、約定返済とは別に借入金の一部を適宜返済することを言うぞ。
返済した金額に応じて完済日を短縮する【期間短縮型】と金額に応じて毎月の返済額を減額させる【返済額減額型】の2種類が存在するぞ。
完済2050年のローンを組んでいる人が、一部繰上返済を行って、完済日を2040年にしたりするような感じか?
うん、それが【期間短縮型】だな。
毎月10万円返済を毎月8万円に変更するのが【返済額減額型】だ。
毎月の返済額が減ると楽だよな。
毎月の返済額の減少が【返済額減額型】の利点だな。
【期間短縮型】の利点としては、借入期間が短くなるので、最終的な利息支払額が減少する【利息軽減効果】が期待できるぞ!
へぇ~どちらを選択するかによって今後の生活に変化がありそうだし、確りと考えて決める必要がありそうだな。
その通りだ。
自分の生活水準や資産状況によってどちらを選択するか確りと考えておく必要がある。
【期間短縮型】
・住宅ローンの完済日を早めることが可能。
・最終的な支払利息が減少する。
【返済額減額型】
・毎月の返済額を減少することが可能。
・毎月の資金繰りに余裕が生まれる(貯蓄率の上昇)。
一部繰上返済の注意点
気をつけて欲しいんだが、余剰資金があるからといってすぐに一部繰上返済を行うことはオススメしないぞ。
え、そうなのか?
余裕があるならさっさと借金を支払った方が良いと思うんだけど・・・
その考え方自体は素晴らしいんだが、住宅ローンに関しては他のローンと違ってすぐに返さない事にもメリットがあるんだ。
メリットの1つとして、現在の住宅ローンの金利が0.5%程度と、他のローンと比較するとかなりの低金利である事があげられる
例えで考えると解りやすいかな?
まりさが100万円の繰上返済を行ったとする。
100万円あればうまい棒何本買えるんだ?
消費税などを考慮しなければ10万本だな。
ひえっ大金だな・・・
で、その数ヶ月後に100万円の出費が発生したとする。
え~と・・・肝臓って2つ有るんだから、1つ無くなっても大丈夫だよな?
2つあるのは腎臓だ、おちつけ
お金が無いならローンを使用するしか無いだろう。
例えば100万円の出費が車の購入費用だとするなら、マイカーローンが使えるな。
金利は3%程度かな?
住宅ローンより6倍も高いじゃないか!
住宅ローンの繰上返済に100万円を使用していなければ、使う必要の無かったローンを利用してしまったな。
ざっくりとした計算だが20,000,000円の住宅ローン0.5%の年間利息は①100,000円程度だ。
20,000,000円×0.5%=100,000円
1,000,000円の繰上返済を行うことで利息は②95,000円となる。
(2,000万円-100万円)×0.5%=95,000円
1,000,000円の繰り上げ返済によるメリットは①-②で5,000円だな。
思ったよりたいしたことないなあ~
だいぶ大雑把な計算だから数字は参考程度に考えてくれ。
【期間短縮型】なら利息の支払期間を短くすることも出来るし、最終的なメリットはもう少し大きくなるとは思うが、ざっくりこんな感じだ。
次に1,000,000円のマイカーローン3%の年間利息だが、これは30,000円程度だ。
住宅ローンの繰上返済メリット5,000円
マイカーローン利息30,000円
以上を考慮すると、今回のケースでは住宅ローン繰上返済を行ったことで、最終的に25,000円程度の損失が発生したことになるな。
どうしてこんなことに・・・
当たり前だがマイカーローンは完済まで利息が発生するので、最終的な損失はもう少し増加しそうだな。
繰上返済なんてする必要ないのでは?
まあ、この例は極端だからそう感じるかもしれないな。
でも最初に話したように繰り上げ返済を行う事でのメリットもあるから、繰上返済=悪ではない。
気をつけなければならないのは余剰資金を全て繰上返済に使わないよう注意するということだ。
過ぎたるは及ばざるがごとしってやつか
・・・まあ大体そんな感じかな?
下に軽くまとめておいたから確認してくれ。
・繰上返済には2種類の効果があるので状況によって選択すること。
・繰上返済は無理せず行うこと。
・突発的な支出にも耐えられるだけの資金を確保しておくこと
※住宅ローン利用時は住宅控除を利用可能だが、残高やローンの残期間によって利用不可となる場合もあるので注意
ここでは詳しく説明しないが※で記載した住宅控除の関係もあるので、繰上返済の利用は計画的に行う必要があるぞ。
ご利用は計画的になんだぜ
最後に
一般的にローン(借金)はさっさと完済することが大切だが、住宅ローンに限ってはそうとも言い切れないということを解って貰えれば幸いだ。
一部繰上返済を行ったせいで、住宅ローンより高い金利のローンを利用してしまったら意味が無いもんな・・・
今回のケースでは意味が無いどころかマイナスだからな。
住宅ローン程の低金利はほぼ存在しない。
大事に利用することをお勧めするぞ。
下手に繰上返済するのはやめて、住宅ローンを貸してくれた銀行さんと長い付合いを続けることにするんだぜ。
まあ、それも1つの考え方だ。
銀行の中には取引の多さで顧客への優遇措置を行っている所もある。
住宅ローンや資産運用、クレジットカード保有の有無などが一般的だな。
該当する取引があれば手数料の無料化などのメリットもあるから、有効に活用してくれ。
・住宅ローンの一部繰上返済は確り考えてから利用する。
・出費の予定がある場合、一部繰上返済を行わず資金は出費に充てる。
・銀行毎の取引メリットを活用する。
今回は一部繰上返済について解説してみた。
次は借換について解説していく予定なので、住宅ローン利用者も今後の利用を検討している人は是非役立ててほしい。