住宅ローンの審査は一生に一度の大きな買い物に直結する重要なプロセスです。
しかし「なぜ落ちたのか」「どうすれば通るのか」など、不安や疑問を持つ方は多いはず。
そこで今回は、住宅ローン審査でよくあるFAQを30件まとめました。これを読めば、事前準備から本審査までの流れや注意点が一目でわかります。
基本編:住宅ローン審査の仕組み
Q1. 住宅ローンの審査にはどんな種類がありますか?
A. 一般的には「事前審査」と「本審査」があります。
- 事前審査:年収や勤務先、信用情報をもとに簡易チェック
- 本審査:物件評価や団信(団体信用生命保険)の加入可否まで含めた最終判断
Q2. 住宅ローン審査はどのくらい時間がかかりますか?
A. 事前審査は数日〜1週間程度、本審査は1〜3週間ほどが目安です。繁忙期(3月・9月)はさらに時間がかかることがあります。
Q3. どんな人が審査に通りやすいですか?
A. 年収が安定していて、返済負担率が低く、信用情報に問題がない人です。特に勤続年数3年以上で正社員の場合は有利になります。
Q4. フリーランスや個人事業主でも審査は通りますか?
A. 通りますが、サラリーマンよりも厳しく見られます。確定申告書3期分の提出が求められ、赤字決算や大きな収入変動があると不利になります。
年収・返済比率に関する質問
Q5. 年収はいくらあれば住宅ローンは組めますか?
A. 一般的に年収300万円以上であればローン審査の土台に乗ります。ただし借入可能額は「年収 × 5〜7倍」が目安です。
Q6. 返済比率(返済負担率)とは何ですか?
A. 年収に対して住宅ローン返済がどのくらいの割合を占めるかを示す指標です。銀行は30〜35%以内、フラット35では年収に応じて20〜35%以内が基準です。

最近は40%でも貸し出すことがあるようです。
返せるかは別ですが・・・
Q7. 借入額はどのくらいが安全ですか?
A. 無理のない返済額は「手取り年収の20〜25%以内」に収めるのが安心です。金融機関の上限ギリギリまで借りるのは避けましょう。
Q8. 年収が低いと住宅ローンは通りませんか?
A. 年収が低い場合でも、頭金を多めに入れたり、返済比率を下げたりすれば通る可能性はあります。また共働きなら「収入合算」も有効です。

夫婦で借入するペアローン等も増加傾向にあります。
ただし、万が一離婚してしまうと結構面倒事にも・・・
信用情報に関する質問
Q9. クレジットカードの延滞は住宅ローン審査に影響しますか?
A. 影響します。たとえ1日でも延滞が繰り返されていればマイナス評価につながります。特に61日以上の長期延滞は「異動情報」として記録され、通過は難しくなります。

経験上ほぼ落ちます
Q10. 携帯料金の未払いも審査に響きますか?
A. はい。分割払い(端末代)の延滞も信用情報に記録されるため注意が必要です。
Q11. 過去に債務整理や自己破産をした場合、いつから住宅ローンが組めますか?
A. 信用情報から事故情報が消えるまで5〜10年かかります。それ以降であれば再び審査に通る可能性があります。

審査申し込み前に必ず信用情報を確認しましょう
Q12. 信用情報は自分で確認できますか?
A. CICやJICCなど信用情報機関に開示請求を行えば、自分の信用情報をチェックできます。住宅ローン申込前に確認しておくのがおすすめです。
勤務先・雇用形態に関する質問
Q13. 勤続年数はどれくらい必要ですか?
A. 3年以上が目安ですが、銀行によっては1年未満でも通るケースがあります。ただし転職直後は不利になることが多いです。
Q14. 派遣社員や契約社員でも住宅ローンは組めますか?
A. 可能ですが、正社員よりも借入可能額が低くなりやすいです。勤務先の規模や雇用契約の安定性が重視されます。
Q15. 転職して間もない場合、審査は不利ですか?
A. はい。不利になりやすいですが、同業種への転職や収入アップ転職であればプラス評価される場合もあります。
Q16. 公務員はやはり有利ですか?
A. はい。雇用が安定しているため、有利とされる職業のひとつです。
物件・担保評価に関する質問
Q17. 物件の担保評価とは何ですか?
A. 銀行がその物件にいくらの価値があるかを査定することです。物件価格=担保評価ではなく、路線価や周辺相場で判断されます。
Q18. 中古物件だと審査に不利ですか?
A. 築年数が古いと担保評価が低くなり、借入可能額が減ることがあります。ただし人気エリアのマンションなどは有利な場合もあります。
Q19. 投資用物件は住宅ローンで借りられますか?
A. 借りられません。自宅として居住することが条件です。投資用の場合はアパートローンなど別の融資になります。

賃貸に利用する物件を住宅ローンで購入するのは違法です。
発覚すれば100%全額一括返済を求められますので絶対にやめてください!
Q20. 土地先行融資や建築条件付きの物件はどうですか?
A. 住宅ローンが利用できますが、銀行によっては対応できないケースもあるため事前に確認が必要です。
頭金・資金計画に関する質問
Q21. 頭金はどれくらい必要ですか?
A. 物件価格の20%が目安です。頭金ゼロでも借りられますが、審査に通りにくくなったり金利が高くなったりします。
Q22. 頭金ゼロでも本当に借りられますか?
A. 可能ですが、返済比率や信用情報に余裕がないと厳しいです。諸費用分くらいは現金で用意しておくのが現実的です。
Q23. 親からの贈与は頭金にできますか?
A. できます。贈与税の非課税制度(最大1,000万円まで)を利用できる場合もあるので、税制を確認しましょう。
Q24. 住宅ローン控除を受けるには頭金が必要ですか?
A. 必要ありません。借入額や物件条件を満たしていれば頭金ゼロでも住宅ローン控除を受けられます。

現在のように住宅ローンの金利が低い時期ですと全額借入を行い、住宅控除で利ザヤを稼ぐという手法もお勧めです!
ただし、借入金額が大きくなるため資金に余裕があることが重要です!
健康状態・団信に関する質問
Q25. 団体信用生命保険(団信)に入れないとどうなりますか?
A. 原則として住宅ローンは組めません。ただし「ワイド団信」や「団信なしOK」のフラット35を利用できる場合もあります。
Q26. 持病があると審査に不利ですか?
A. 団信加入が難しくなる可能性があります。ただし軽度の病気や完治済みであれば加入できるケースもあります。
Q27. 健康診断の結果は提出しますか?
A. 団信の申告書に基づき、医師の診断書提出を求められる場合があります。
Q28. タバコを吸っていても大丈夫ですか?
A. タバコ自体は審査落ちの直接原因にはなりませんが、健康リスクが高いと団信で不利になる可能性はあります。
その他のよくある質問
Q29. 住宅ローン審査に落ちたらすぐ再申請できますか?
A. 原則は半年〜1年空けるのが望ましいです。短期間に何度も申込むと「多重申込」としてマイナス評価になります。
Q30. 銀行ごとに審査基準は違いますか?
A. 違います。A銀行で落ちてもB銀行で通ることはよくあります。複数の金融機関に事前審査を出すのがおすすめです。

ただし信用情報に履歴が残るので多くても3社程度がお勧めです
まとめ
住宅ローン審査は「年収・返済比率」「信用情報」「勤務先・勤続年数」「物件評価」「団信加入」の5つの柱で決まります。
FAQを理解して準備すれば、審査通過の可能性は大きく高まります。
焦らず冷静に、自分の状況に合った金融機関を選びましょう。



