住宅ローンの借換で数百万円の節約に!
住宅を購入する人は必ずと言って良い程使用しているのが住宅ローンですが、この住宅ローンを完済まで一箇所の金融機関で借り続けていませんか?
実はこの住宅ローン、他の金融機関へ借り換えることで数百万円の節約が可能です!

この記事では効率的な住宅ローンの活用方法として、住宅ローンの借換についてご説明します。
住宅ローンの借換とは?
住宅ローンの借換とは読んで字のごとく、住宅ローンを別の金融機関で借り換える行為のことを言います。

例えばA銀行で住宅ローンを利用している顧客が、数年後にB銀行で住宅ローンを組み、B銀行から得た住宅ローンの資金でA銀行の住宅ローンを完済するといったものになります。
借換のメリット
大変な思いをして申し込んだ住宅ローンの手続きをもう一度やるなんて面倒だし、なんでわざわざ別の銀行で申込をしないといけないんだろう?と思うかもしれませんが、借換には大きなメリットがあります。
①住宅ローンの条件見直しが出来る

住宅ローンとは当初の返済計画を完済まで続ける事が重要である為、基本的に見直し(リスケジュール)する事を金融機関が嫌がりますが、借換を行った場合別の金融機関で住宅ローンを組み直すことが出来ますので、必然的に住宅ローンの返済計画を見直すことが出来ます。
ボーナス併用での返済を中止、毎月の返済額を変更、繰り上げ返済を行う事で完済年数を短縮する等も可能ですので現在の生活状況に合った変更をすることが出来るのは大きなメリットと言えるでしょう。
ただし、殆どの場合返済年数を延長することは出来ませんのでご注意下さい。
② 金利を下げることが出来る

多くの金融機関は、住宅ローンの初回申込時の金利をかなり低く設定しています。最近ではネット銀行等でも3年固定で0.5%等の低金利で貸出を行っています。この0.5%の金利はかなり魅力的ですがここで気をつけなければならないのは3年固定である点です。
多くの金融機関では、初回の固定金利期間が終了するとそれ以降はおおよそ1~2%程度の変動金利へ変更されます。
ここでのポイントは、固定金利が終了した頃合いを見計らって他の金融機関で住宅ローン借換を行うことで、低金利での借入を続けることが出来るという点です。
住宅ローンの支払い金利はどれくらい?


先ずは住宅ローンの利息がどの程度発生しているのかを把握する為に、実際のケースを元に利息の支払総額を算出してみます。
ここでは住宅ローンの条件を以下の通り設定します。
住宅ローン借入期間 25年
毎月返済額 10万円
借入金利 3年固定0.5% 固定期間終了後金利 2%
この条件で住宅ローンの返済を行った場合、固定期間が終了する3年後には【A】、4年後から完済までの期間は【B】の様に推移します。
※見やすいように端数は除外しておりますので、実際の数値と多少齟齬が発生致します。
A 借入から3年経過後までの推移
住宅ローン残高 30,000,000円 ⇒ 26,400,000円
住宅ローン金利 0.5% ⇒ 2%(固定金利終了)
支払利息総額 424,000円
B 4年目から完済までの推移
住宅ローン残高 26,400,000円 ⇒ 0円 完済
住宅ローン金利 2%
支払利息総額 6,254,000円 (4年目以降の支払額 5,830,000円)
上記のケースでは完済まで借入を継続した場合、 支払利息総額 は625万円にも上ります。
住宅ローンは低金利である事が多いので利息の増額を気にすることは少ないでしょうが、実際にはこんなに高額な利息を支払っているのです。
借換の節約効果はどれ位?
ではここで【A】の時点で借換を行った場合、どの程度節約できるのかを検証していきましょう。
ここでは4年目の時点で借換を実施し、新しい住宅ローンでは金利が5年間0.7%、6年目以降が1.5%と変化することとします。
また、住宅ローンの借換に先立ち、諸経費60万円が発生したと仮定します。
その為【A】の時点で以下の通り条件が変更となります。
A 借入から3年経過し借換
住宅ローン残高 30,000,000円 ⇒ 27,000,000円(+諸経費60万円)
住宅ローン金利 0.5% ⇒ 0.7%(金利変更)
支払利息総額 424,000円(変更無し)
諸経費発生により若干住宅ローンの残高が増加しましたが、4年目以降の金利が大きく下がりました。
このまま5年固定金利が終了する8年経過まで見ていきましょう。
C 5年固定終了後(住宅ローン8年経過)
住宅ローン残高 27,000,000円 ⇒ 20,400,000円
住宅ローン金利 0.7% ⇒ 1.5%(固定金利終了)
支払利息総額 1,245,000円(借入前の条件では2,770,000円)
如何でしょう?支払利息総額 の部分が半分程度になっているのがおわかり頂けるでしょうか?
ではこのまま完済までの期間で 支払利息総額 が幾らになるか確認してみましょう。
D 9年目から完済まで
住宅ローン残高 20,400,000円 ⇒ 0円 完済
住宅ローン金利 1.5%
支払利息総額 3,860,000円(借入前の条件では6,254,000円)
借換を行わなかった【B】と借換を行った【D】の支払利息総額を比較すると240万円程の差額が発生していることをおわかり頂けたでしょうか?


以上のように、借換を行うことで金利を数%低下させただけで大きな節約をすることが出来ます。
これは住宅ローンの借入金額が大きく、借入期間が長期に渡るという住宅ローン独自の仕組みによる物ですので
住宅ローン利用の際は金利を甘く見てはいけません。
注意点
大変お得な住宅ローンの借換ですが、利用する為には絶対に守って頂く条件があります。

それが一度も延滞をしていないという点です。
当たり前ですが、一度とは言えローンの返済が滞っているようなリスクのある顧客に金融機関は融資をしたがりません。
一度でも延滞があると100%借換不可能とは言えませんが、延滞歴は無いに越したことはありません。
ローンは必ず返済期日を守って利用するよう心がけて下さい。
また、住宅ローンの借換には団信の変更もつきものです。
団信の種類によって金利追加分も保障内容も様々です。
くれぐれも金利だけを注視せずに、全体を見て借換を行って下さい!
まとめ
① 住宅ローンは借換を積極的に行う
② 借換を利用して返済スケジュールを見直す
③ 数%の金利を甘く見ない
④ 絶対に延滞しない
⑤ 団信の中身も精査する
住宅ローンはその時々にあった選択するだけで、大きなリスクをとる必要も無く、数百万円程度の節約に繋がります。
住宅ローンの借換は確かに面倒な手間も多く、労力もかかりますが、それだけで車一台分のお金が節約できるのであれば安い物だと思わないでしょうか?
住宅ローンの借換は延滞歴の無い優良顧客の特権です。後ろ目たく思う必要も無いのでどんどん活用しましょう!

この記事を見た皆さんがお得に住宅ローンを活用出来ることを期待しています。
こちらの書籍もとても役立ちますのでぜひ一読ください。
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